腰部脊柱狭窄症とは、腰椎内部にある脊柱管が何かしらの原因によって狭くなって起こる神経の圧迫が元で、様々な症状を発生させるという病気です。別名「変性脊柱管狭窄症」とも呼ばれています。主な原因は老化で、加齢によって起こる体の変化が脊柱管を変形し狭くしてしまうというものです。また、生まれ付き脊柱管が狭い状態である、いわゆる先天性の場合もあります。
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人の脊椎は、上から頸椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎の合計5つに分けられ、背骨はS字カーブを描くような湾曲型で形成されています。腰部脊柱管狭窄症の場合、背骨の構造上真っ直ぐに立っていると一層狭くなるため、長時間立っていたり歩き回ることで症状が強くなる傾向があります。しかし座ったり腰を曲げて寝転んだりすると、狭窄が緩みすぐに症状が消えてしまうというのが特徴です。症状が進行して重症化すると、数分程度歩くことが困難になったり次第に筋肉も衰えて立つ事さえもままならない状況になるほどです。
治療は、少し前かがみになる程度の姿勢で歩くようにして脊柱管の神経を圧迫するような姿勢を避けるようにします。症状が出る前にこまめに小休憩をするなどして、症状が出ないように努めます。補助する為の姿勢矯正装具としてコルセットを巻くケースも多いです。
また、消炎鎮痛剤を用いて症状を軽くしたり、神経の血流を良くする血行改善薬といった薬物療法や、牽引や温熱療法などで経過を見ます。
それでも症状が収まらないようであれば、最終的に外科的手術が行われます。手術療法の基本は、脊柱管の狭くなった部分を広く改善することで神経の圧迫を緩和することです。術式も「開窓術」「椎弓切除術」「脊柱管拡大術」などがあり、神経の圧迫の部位や範囲により選択されます
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